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筋ジストロフィー / Muscular Dystrophy

筋ジストロフィー / Muscular Dystrophy

筋ジストロフィーの文字通りの意味は、筋肉の衰退または退行です。

筋ジストロフィー(MD)は、身体の動きを制御する骨格筋が徐々に衰弱し退行する遺伝性疾患の総称です。筋ジストロフィーには各種の形態があり、分娩時に先天性筋ジストロフィーとして識別できるものもあれば、思春期に発現するものもあります(ベッカーMD)。いつ発現したかにかかわらず、一部の筋ジストロフィーでは、運動障害や完全な麻痺に至ります。

最も一般的なタイプのMDには、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、筋緊張性ジストロフィーがあります。これらでは、遺伝パターン、発現年齢、症状の進行速度、衰弱の分布状態が異なります。

デュシェンヌ型筋ジストロフィー

デュシェンヌ型筋ジストロフィーは主に男子に多く見られ、ジストロフィン(筋肉繊維の完全性を維持するための蛋白質)を管理する遺伝子の突然変異が原因です。3~5歳で発現し、急速に進行します。ほとんどの患者は12歳までに歩行不能となり、20歳までに呼吸するために人口呼吸器が必要となります。

顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー

顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーは思春期に発現し、顔面筋肉や腕や脚の特定の筋肉が徐々に衰弱します。病状はゆっくりと進行し、症状は軽度から重度身体障害まで様々です。

筋緊張性ジストロフィー

筋緊張性ジストロフィーの発現年齢は様々で、指や顔面筋肉の筋緊張(遷延型筋痙攣)、鶏歩(垂れ足となるため、足を高く持ち上げて、つま先だけで歩く)、白内障、心臓障害、内分泌障害があるのが特徴です。筋緊張性ジストロフィー患者は顔が長く、目蓋が垂れ下がり、男性の場合は前頭部が禿げています。

治療法はありますか

どんな形態の筋ジストロフィーにも特に治療法はありません。痛みの激しい筋痙縮を防止するために物理療法が行われることがあります。また、ある種の筋ジストロフィーでは、痛みを抑えたり筋肉の衰弱を阻止するために、薬剤を処方することがあります。サポートのために整形外科器具が使用されることもあれば、生活の質を改善するために矯正整形外科手術が必要な場合もあります。場合によっては、上述のように、人工呼吸療法を要する場合もあります。最後に、心臓障害にはペースメーカーが必要な場合もあります。

出典

国立神経疾患・脳卒中研究所、国立衛生研究所